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「となり町戦争」(三崎亜記)を読んだ

フィクション作品の感想について…
「ネタバレ」には注意を払っているつもりですが、
それでも作品の内容に触れてしまうこともあります。
未見・未読の方はご注意ください。
ある日「僕」の元に、「となり町との戦争」の知らせが届いた。
しかし、銃砲の音もなければ爆発の光もなく、戦争の気配すら感じることはできない。それでも、刻一刻と戦況は動いている―?
町役場から「敵地査察」の任務を受けた「僕」は、何の現実感もないまま「戦場」へと足を踏み入れた…。

なんというか…終始、霧の中を歩いているような、つかみどころのない小説だ。
そんな中、唯一にして圧倒的なリアリティ―それが、「お役所的なモノ」。

町役場発行の広報の、片隅に記載された「戦死者報告」。
主人公の元に送られてきた「戦時特別偵察業務従事者の任命について」なる書類。
「となり町戦争推進分室業務分担表」「敵地潜入時における緊急時行動マニュアル」etc…。

また、町役場における戦争の「担当者」「主査」「課長」。
「予算」「外注」「俸給」「経費」etc…。

物語の中盤、主人公はついに戦争「らしき何か」に巻き込まれる。
緊張、そして切迫。危機? …だが、そんな状況下にあっても、やはり実感は希薄。ただ全てが「お役所的」に処理されていくのであった。

著者が描きたかったのは、「お役所的なモノ」を通じた「戦争」のリアル? あるいは逆に、「戦争」を通じた「お役所的なモノ」のリアルか。
両方か、もしくは、いずれでもないのか…。

答えは、読者自身に委ねられている。

Amazon-Link…集英社「となり町戦争」

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草野球日記 2005 vol.2

雨で流れたりしたこともあって、久しぶりの草野球・リーグ戦である。

今回ついに、我がバッカスの新ユニフォームが配られた。
レッドにホワイトのカラーリングがまぶしい。なんだか、すごく若々しい感じ…
「こういうサワヤカなチームカラーじゃないんだけど」
という誰かのつぶやきが聞こえたりもするが、そうは言いつつ、メンバーは全員ニヤケ顔
新しいユニフォームって、やっぱりうれしい。

050527
 さわやかユニフォーム。
 モデルはOくん。

さて、その新ユニフォームデビュー戦。相手はマンガ家C先生率いるホワイターズだ。
第1試合、ホワイターズの先発は、(多分)初対戦の大柄のピッチャー。なかなか速い球を投げてくる。
打順2番に抜擢された、私の第1打席。その速球を見事に打ち返した…というより振り遅れた打球は、ファーストの頭をふらふらと越えてライン上にポテン。
どんな当たりでも、ヒットはヒット~♪
その直後の守備でも、平凡とはいえライナーを首尾良くキャッチ。こりゃー幸先がいい、とほくそ笑んでいたら…それが私のピークだった

あとの打席は、チェンジアップというのかスローボールというのか、妙な遅い球を投げ始めた相手投手の手管に引っかかって、内野ゴロの連続。
守っても、フライを落球。「春の嵐」とでもいうべき強風だったから、フライは難しくて…なんて、その時は風なんか吹いてませんでした。すみません。
いや、横に上がったフライで、ギリギリ追いつけるかなーと思ったら意外と簡単に追いつけてしまって、慌てて出したグラブのドテに当ててポロリ、というテイタラク。
カッコ悪かった…

試合の方は、復活したエース・Uさんの好投、打線もIさんの猛打賞にOくんのランニングホームランとよくつながり、8-4と見事勝利! 今期2勝目だ。

続いて、第2試合。我がバッカスの先発は、前回1勝目を上げているTさんである。
その、立ち上がり。相手打者の放った打球は、平凡なセンターフライ。センターのFさんが手を上げる…と、その時、「春の嵐」の突風が!
打球は大きく流され、落ちたのはなんとセカンドのベース付近。いかな名手・Fさんといえども、これでは捕れない。
それで動揺したのか、バッカス側にエラーが続出。またこっちが守っているときに限って、よく風が吹くんだ、これが…

試合後半、ようやく落ち着いた時には、すでに遅し。前半の失点を挽回できず、15-1の大敗となってしまった。
味方の足の引っ張りにもめげず、ねばり強く完投のTさん。お疲れさまでした…

というわけで、今期の通算は2勝2敗。勝率5割である。
次回もがんばろう!

ところで、今回の私の新兵器は…「ディクトン・スポーツ」。

どうもスパイクシューズの形が合わないのか、カカトに靴ずれができやすい私。
これまでは、事前に絆創膏やテーピングテープを張ったりしていたのだが、どうもずれたりして具合が悪い。どうにかならんもんかと思っていたら…
昨年の終わりごろ、フジテレビ「トリビアの泉」で「男子マラソンランナーが乳首に塗るためのクリームがある」と紹介されていたのが、この「ディクトン・スポーツ」だったのだ。

「ディクトン・スポーツ」は、肌表面に保護膜を作って、摩擦などの刺激から皮膚を守るクリーム。
マラソンランナーの乳首保護だけでなく、靴ずれ・マメ・手あれ・かぶれなども予防するスグレモノだ。ベタつくことなく、効果が長時間持続するのもいい。

おかげで、この日の試合では靴ずれに悩まされることはなかった。よかったよかった。
同じ悩みをお持ちの方、ぜひお試しあれ。

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巨人元選手ら強盗容疑で逮捕

奈良県県警と京都府警が、プロ野球・巨人元選手の松岡正樹ら3容疑者をタクシー強盗容疑で逮捕したそうだ。
(2005.5.17 毎日新聞 MSN毎日インタラクティブの記事はこちら

巨人元選手云々はともかく…90年夏の甲子園での、平安高校・松岡捕手の活躍ぶりは印象に残っている。
高校生離れした強肩ぶりで、相手チームの盗塁を次々と阻止。座ったままでの一塁牽制送球や、ナイター延長戦の末1-0でのドラマチックな敗戦など、我々野球ファンの間でもずいぶん話題になったものだ。

それが、連続タクシー強盗犯…何があったかは知らんが、残念な話だ。

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ユリの花粉は猫に毒!

英国・王立動物愛護協会によれば、ユリは猫にとって有害な植物であり、猫はユリの花粉をなめたり葉を一枚食べただけでも、中毒死の恐れがあるということだ。
(2005.5.6 JAPAN JOURNALS LTD. 記事へのリンクはこちら

ネギ類や貝など、猫に食べさせてはいけない食物の知識はあっても、ほかの「猫が勝手に食べてしまうもの」については、意外と無頓着だったりする。
飾ってある花に猫がじゃれついて、むちゃくちゃにしてしまった―ぐらいなら笑い話ですむが、それで深刻な病気にでもなられたら…

ベネッセ刊「ねこのきもち」6月創刊号によれば、観葉植物ではアイビー・アロエ・カラー・ポトスといったあたりも、猫にとって有害とのこと。
猫を飼うひとりとして、注意を喚起したい。

050517
鉢植えの葉を虎視眈々と狙うあやちー。
口に入れればどうせ吐くくせに、こりるということを知らない…

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「女子大生会計士の事件簿」(山田真哉)を読んだ

フィクション作品の感想について…
「ネタバレ」には注意を払っているつもりですが、
それでも作品の内容に触れてしまうこともあります。
未見・未読の方はご注意ください。

女子大生会計士「萌」こと藤原萌実が、新米会計士「カッキー」こと柿本一麻とともに、監査先で出くわす奇妙な事件を、次々に解決!

とまあ、そういう連作短編集なんだけど…正直、小説としての出来はどうかと思う。

主人公の「女子大生会計士」という設定におけるリアリティは皆無だし(何しろ作中、主人公が大学生であるという具体的描写は、全くといっていいほどないのだ)、そもそも必然性が感じられない。なんかもう、ただ「女子大生」ってだけ。
ワトソン役にしたって、どんな人物像なのかはっきりしない。だいたい、容姿が思い浮かばない。これで主人公と恋仲になるとしたら、あまりに説得力なさすぎる。
ストーリーも、なんだか事件のダイジェストって感じで、細部の書きこみがあまりに希薄。
これじゃあ、キャラが立たないよなぁ。

…ただし。以上の批判は、あくまで本書を「小説」として見た場合の話。
著者自身が文庫版あとがきで述べている―文庫化にあたって、「ビジネス書」ではなく「文芸書」という扱いになって驚いた、と。

本書を「会計入門書」とすると、別の側面が見えてくる。
扱われているテーマは実に多彩だ。簿外入金・架空経費・債務保証・固定資産・特別目的会社・インサイダー取引・棚卸しetc…。
読めば、「会計監査」とはいったい何をどうすることなのか、よーく分かるという仕掛け。
それこそが、現役の会計士である著者の狙いなのだ。

ただ、「ビジネス書」とはいいながら、回を追うごとに著者にも「色気」が出てきたようだ。
もし続刊があるとしたら、そのときはより「小説」的な展開が見られるのか…微妙な興味をもって注目する次第。

Amazon-Link…角川文庫「女子大生会計士の事件簿」(DX.1) (DX.2)

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「終戦のローレライ」(福井晴敏)を読んだ

フィクション作品の感想について…
「ネタバレ」には注意を払っているつもりですが、
それでも作品の内容に触れてしまうこともあります。
未見・未読の方はご注意ください。

秘密兵器を搭載した戦闘艦が、たった一隻で、強大な敵に決死の戦いを挑む…こう聞いて我々の世代が思い浮かべる作品といえば、「さらば宇宙戦艦ヤマト」だ。

確かに、(誤解を恐れずにいえば)両者の筋立ては似ていないこともない。
(もうひとつ誤解を恐れずにいうならば、著者・福井晴敏もいわゆる「ヤマト世代」。多少は、意識した可能性もあるのかも?)
だが、決定的に違うのは…「さらば宇宙戦艦ヤマト」のテーマが「美しき特攻=ファンタジー」であるならば、「終戦のローレライ」では逆に、「特攻は美しくない=リアル」が剥き出しに描写されている、という点である。
「何のために生き、あるいは何のために死ぬのか」…エピローグというにはボリュームのある「終章」で描かれるそれは、おとぎ話の「めでたし、めでたし」の、その後の物語なのであった。

…とまあ、戯れ言はともかく。
ものすごく読みがいのある、重厚なエンターテイメントである。
最近読んだ中では、ダントツのヒット! これを読み損ねていたらと思うと…映画公開を機に、手にとってよかった。
未読の方はぜひ! 特に第5章(文庫最終巻)は、読み始めたらもう本を置くことができない。多忙時にはご注意あれ―。

Amazon-Link…講談社文庫「終戦のローレライ」(1) (2) (3) (4)

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